相続した農地の売却方法は?メリットやデメリットについても解説

2026-10-13

相続した農地の売却方法は?メリットやデメリットについても解説

この記事のハイライト
●相続した農地を売却するためには相続登記や農地法に基づく許可などの法的な手続きが必要となる
●早期に売却すれば相続税の納税資金が確保できるほか農地の管理や固定資産税の負担から解放される
●売却時は事務手続きに時間がかかるほか譲渡所得税の確定申告や納税猶予の打ち切りに注意が必要だ

親族から突然農地を相続したものの、ご自身では農業を営む予定がなく、どのように売却手続きを進めれば良いかわからずお悩みではありませんか。
使わない農地をそのまま放置してしまうと、定期的な草刈りなどの維持管理に手間がかかるだけでなく、毎年の固定資産税といった金銭的な負担も発生し続けてしまいます。
本記事では、相続した農地をスムーズに手放すための具体的な売却手続きの流れや、事前に知っておくべきメリットとデメリットについて解説します。
将来的な管理の不安や税金に関する悩みを解消し、納得のいく形で農地を売却したいとお考えの相続人の方は、ぜひご参考になさってくださいね。

\お気軽にご相談ください!/

相続した農地を売却する具体的な流れ

相続した農地を売却する具体的な流れ

相続した農地を売却するためには、主に押さえておくべき法的な手続きがあります。
まずは、相続農地を売却する全体の流れについて解説していきます。

相続登記の手順と期間

農地を売却するには、まず相続登記を済ませて売主名義にし、相続による権利取得を農業委員会へ届け出る必要があります。
相続登記は2024年4月1日から義務化され、原則として不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内の申請が必要です。
手続きでは戸籍謄本などを集め、遺産分割協議をした場合は遺産分割協議書や必要な印鑑証明書も用意します。
必要書類がそろったら登記申請書を作成し、農地を管轄する法務局へ窓口・郵送・オンラインのいずれかで提出します。
戸籍収集や書類作成、法務局での審査までには時間を要することもあるため、全体では1.5〜3か月程度を見込んで余裕を持って進めると安心です。

停止条件付売買契約

農地の売買では農地法に基づく許可が必要なため、許可前に通常の売買契約だけを結んでも、そのまま所有権を移せるわけではありません。
そこで実務では、必要な許可が得られた時点で効力が生じる停止条件付売買契約を結ぶ方法が一般的です。
契約書には、許可が得られなかった場合に売買を白紙に戻すことや、申請期限・契約期限などを明記しておくと安心です。
また、手続きが長引いた場合の対応まで決めておけば、売主と買主の認識違いや思わぬトラブルも防ぎやすくなります。
行政書士への報酬や証明書の取得費などについても、どちらが負担するのか契約を結ぶ前にあらかじめ具体的に話し合っておきましょう。

農地法許可と農地転用

農地として売る場合は原則第3条許可、転用目的で売る場合は原則第5条許可が必要で、市街化区域内の転用は届出となります。
第3条許可では、買主が農地を適切に利用できるかなど、営農に関する条件を満たしているかを確認されます。
一方、第5条許可では農地の立地区分が重要で、第3種農地は比較的転用しやすいものの、第1種農地や農用地区域内農地は制限が厳しい傾向です。
とくに農用地区域内農地では、転用前に農振除外が必要となり、完了まで半年以上かかる場合もあります。
そのため、売却活動を始める前に農業委員会で区分や転用の可否を確認し、適した売却方法を検討すると進めやすいでしょう。

▼この記事も読まれています
根抵当権付きの不動産を相続する方法は?根抵当権の抹消方法についても解説

\お気軽にご相談ください!/

相続した農地を早期に売却するメリット

相続した農地を早期に売却するメリット

前章では売却の手続きについての紹介をましたが、実際に農地にした場合のメリットもおさえておきたいポイントです。
ここからは、相続した農地を売却するメリットについて解説します。

売却代金を相続税に

相続税は、被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内に、原則として現金で納付する必要があります。
相続財産の多くを農地が占めていると、手元の預貯金だけでは納税資金を十分に準備できないこともあるでしょう。
とくに市街化区域内の農地は評価額が高くなり、相続税の負担が大きくなるケースも考えられます。
そこで農地を早めに売却して現金化できれば、その代金を納税資金へ充てやすくなり、申告や納付の準備にも余裕が生まれます。
さらに、得られた売却代金を他の相続人への代償金として活用できるため、遺産分割をより円滑に進めやすくなる点も、早期売却のメリットといえるでしょう。

管理の手間と負担軽減

農地は所有しているだけでも適切な管理が求められるため、農業をしない場合でも草刈りや見回りなどを継続する必要があります。
とくに相続人が遠方に住んでいると、現地へ通うための時間や交通費がかかり、日常生活の負担になりやすいでしょう。
管理を業者へ依頼する方法もありますが、農地の広さや作業内容によっては年間で数万円から十数万円の費用が発生する場合があります。
さらに、用水路の泥上げや斜面の整備、災害後の修繕など、状況に応じて追加対応が必要になることもあります。
農地を売却すれば、こうした継続的な作業や外部委託費を買主へ引き継げるため、所有者としての管理負担を大きく減らせるでしょう。

固定資産税の節税効果

農地を所有していると、毎年1月1日時点の所有者に固定資産税が課され、地域によっては都市計画税も加算されることがあります。
一般的な農地では負担が比較的小さいケースもありますが、都市部では宅地に近い基準で評価され、税額が高くなる可能性があります。
また、生産緑地などの指定によって税負担が抑えられている場合でも、指定解除によって優遇措置がなくなる点に注意が必要です。
農地を売却すれば、所有権移転後は原則として翌年以降の固定資産税や都市計画税を負担せずに済みます。
毎年続く税負担を見直せるうえ、売却代金を生活費やほかの資産に活用しやすくなる点も、早期に手放すメリットです。

▼この記事も読まれています
共有持分のトラブルとは?原因と解決方法を解説

\お気軽にご相談ください!/

相続農地を売却する前に知るデメリット

相続農地を売却する前に知るデメリット

ここまで売却による利点について解説しましたが、注意すべき点も確認しておくことが大切です。
最後に、相続した農地を売却するデメリットについて解説していきます。

事務手続きの手間と時間

農地の売却では、一般的な不動産売買の手続きにくわえて農地法の許可が必要となるため、準備する書類や確認事項が多くなります。
たとえば第5条許可では、事業計画書や登記事項証明書、公図などをそろえたうえで申請しなければなりません。
また、農業委員会の総会は原則として月1回で、申請受付の締切も決まっているため、余裕を持ったスケジュール管理が重要です。
書類に不備があると審査が翌月へ持ち越され、許可までに約1〜1.5か月かかることもあります。
さらに農用地区域内農地では農振除外が必要になり、売却まで半年から1年以上を要する場合がある点も売却を進める前に把握しておきましょう。

譲渡所得税と確定申告

農地を売却して利益が出た場合は、売却した翌年に確定申告をおこない、譲渡所得に応じた税金を納める必要があります。
譲渡所得は売却代金から取得費と譲渡費用を差し引いて計算するため、購入時や売却時の資料を早めに整理しておくことが大切です。
取得時の資料が見つからない場合は、売却代金の5%を概算取得費として扱う方法があります。
税率は所有期間で異なり、5年超は20.315%、5年以下は39.63%で、相続の場合は被相続人の所有期間も引き継がれます。
また、相続開始の翌日から3年10か月以内の売却なら、納付した相続税の一部を取得費へ加算できる特例を利用できるケースもあるため、事前確認をしておきましょう。

納税猶予の打ち切り

農業相続人の納税猶予を利用している場合、農地の売却や転用によって特例が打ち切られる可能性があるため、事前確認が欠かせません。
この制度は、農地を維持しながら農業を続けることなどを条件に、相続税の納付を猶予する仕組みです。
そのため、猶予期間中に農地を売却したり宅地へ転用したりすると、猶予されていた税額にくわえて利子税の納付が必要になる場合があります。
一方、一定の条件を満たして農地バンクへ貸し付けるなど、売却せずに猶予を継続できる仕組みも用意されています。
売却や貸し付けを決める前に、農業委員会や税務署へ相談し、ご自身の農地に適用される条件を詳しく確認しておきましょう。

▼この記事も読まれています
不動産の住宅ローン残債は相続の対象になる?免除されるケースと対処法を解説

まとめ

相続した農地を売却する際には、事前の相続登記や停止条件付売買契約、農地法に基づく許可申請といった法的手続きを進める必要があります。
農地を早期に売却できれば、まとまった資金を相続税の支払いに充てられるほか、継続的な管理の手間や固定資産税などの負担を軽減できます。
一方で複雑な書類準備などに時間がかかり、売却による譲渡所得税の支払いや納税猶予の打ち切りといった注意点も事前に確認しておくべきでしょう。
名古屋市天白区・日進市を中心に不動産売却のことならスムトコ不動産へ!
人生を楽しみ将来を分かち合えるパートナー企業として活動しています。
お気軽にお問い合わせください。

株式会社スムトコ不動産著者画像

スムトコ不動産

名古屋東部エリア(名古屋市天白区・名古屋市名東区・名古屋市緑区・日進市・長久手市・東郷町)の皆様に支えていただき、10年の月日を過ごすことが出来ました。
お客様の考える期待や経験を上回る、価値の提供を心掛け、『ヒトガスムトコ』×『ココロガスムトコ』をコンセプトに、人生を楽しみ将来を分かち合えるパートナー企業として活動しています。

■強み
・物件調査レポートとポスティングチラシで魅力をアピール
・物件をよりよく見せるために360°パノラマ画像や動画で室内の様子を撮影

■事業
・不動産売却(仲介 / 買取)
・売買物件(マンション / 戸建て / 土地)


ブログ一覧ページへもどる

まずはご相談ください!

052-804-3615

営業時間
09:30〜18:00
定休日
火曜日 水曜日

不動産売却お役立ち情報

売却依頼

買取実績

スタッフブログ

売却査定

お問い合わせ