空き家は個人売買できる?メリットや注意点も解説

2026-09-22

空き家は個人売買できる?メリットや注意点も解説

この記事のハイライト
●空き家の個人売買は仲介手数料が不要で自由な販売活動ができ知人や親族へ売却しやすいメリットがある
●売買トラブルの発生や価格設定の難しさのほか買主が住宅ローンを組めないなどのデメリットも潜んでいる
●売却の際は必要書類の準備や相場調査による価格決定をおこない契約書の作成から引渡しへと進める

誰も住まなくなった実家など、使い道のない空き家の処分方法でお困りではありませんか。
そのまま放置すると固定資産税などの維持費や管理の手間がかかり続けるため、不動産会社を通さずに仲介手数料を大幅に節約できる「個人売買」での売却が有効な解決手段として注目されています。
本記事では、空き家の個人売買を成功させるために知っておくべきメリットやリスク、そして事前準備から売買契約までの手順について解説します。
無駄な費用を抑えつつ、安心かつスムーズに空き家を手放したいとお考えの方は、ぜひご参考になさってくださいね。

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空き家を個人売買する3つのメリット

空き家を個人売買する3つのメリット

空き家を個人売買するメリットには主に、費用の削減や自由度の高さなどがあります。
まずは、空き家の個人売買におけるメリットについて解説していきます。

仲介手数料が不要になる

不動産会社へ売却を依頼して成約すると、一般的に売主は仲介手数料を支払います。
売買価格が400万円を超える場合、上限は売買価格の3%+6万円に消費税をくわえた金額となり、1000万円で売れた場合は39万6000円です。
さらに、800万円以下の低価格な空き家などでは、売主側の手数料を税込最大33万円とする特例も設けられています。
個人売買なら仲介手数料が発生しないため、その分を売却後の手取りとして確保しやすく、資金計画にも余裕を持たせやすいでしょう。
空き家は所有中も固定資産税や火災保険料、除草などの費用が続くため、売却時の支出を抑えられる点は大きなメリットといえます。

自由な販売活動ができる

個人売買では、広告の出し方や問い合わせ対応、内覧の日程などを、売主の予定に合わせて自由に決められます。
たとえば、自治体の空き家バンクやSNS、地域の掲示板を使い、購入希望者へ情報を届けられます。
また、内覧を週末や連休にまとめれば、遠方に住んでいる場合でも生活への負担を抑えやすいでしょう。
さらに、周辺環境や建物の使い方など、所有者だからこそ知る魅力を自分の言葉で伝えられる点も特徴です。
問い合わせに対応する時間帯や回数を決めておけば、無理のないペースで販売活動を続けやすくなります。
引渡し時期や残置物の扱いも双方で相談できるため、事情に応じた柔軟な売却が可能です。

知人や親族へ売却しやすい

親族や友人、隣地の所有者などへ売却する場合、すでに信頼関係があるため、取引の相談を始めやすい点がメリットです。
思い入れのある実家でも、顔の見える相手が活用すると分かれば、安心して手放しやすいでしょう。
また、市場へ広く公開せずに進められるため、近隣への告知を控えたい場合にも向いています。
建物の状態を相手が理解していれば、修繕や片づけをせず現状のまま渡す「現状有姿」も相談しやすくなります。
条件を細かく話し合える点も、知人や親族との個人売買ならではの利点です。
ただし、相場より著しく低い価格で譲ると差額が贈与とみなされる可能性があるため、適正な時価を確認しておきましょう。

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空き家の個人売買に潜むデメリット

空き家の個人売買に潜むデメリット

前章では個人売買のメリットについて述べましたが、実際に起こり得るリスクも気になりますよね。
ここでは、空き家を個人売買する際に起こり得るデメリットについて解説します。

売買トラブルの事例と対策

個人売買では、引渡し後に雨漏りやシロアリ被害が見つかると、事前説明をめぐってトラブルになることがあります。
土地の境界や塀の越境も認識が曖昧だと、売却後に確認や対応が必要になるかもしれません。
契約不適合責任とは、引渡した物件が契約内容と異なる場合に、売主が修繕や代金減額などへ対応する責任です。
そのため、物件状況確認書や付帯設備表を作成し、建物や設備の状態を具体的に記録しておきましょう。
さらに、公図や地積測量図を確認し、現状有姿や責任範囲などの合意内容を契約書へ明記することが大切です。
責任を負わない条件を設ける場合も、買主の理解と同意を書面で残しておくと安心です。

価格設定が難しく売れ残る

個人売買では成約事例を十分に把握しにくく、売主の希望や思い入れが価格へ反映されやすい傾向があります。
相場より高い価格を付けると問い合わせが集まりにくくなり、売却までの期間が長引く可能性があるでしょう。
その間も固定資産税や火災保険料、換気や除草などの維持管理費がかかるため、価格設定は慎重におこなう必要があります。
また、管理不全空家などとして勧告を受けると、住宅用地の固定資産税の軽減措置が外れる場合もあります。
そこで、公的な取引価格情報を使い、周辺の成約事例を複数比較しましょう。
駅からの距離や接道状況、管理状態も整理し、反響を見ながら販売計画を見直すことが大切です。

住宅ローンが組めない場合

買主が住宅ローンを利用する場合、金融機関から重要事項説明書の提出を求められることがあります。
重要事項説明書は、権利関係や法令上の制限などを宅地建物取引士が説明するために作成する書類です。
純粋な個人売買ではこの書類を用意しにくく、住宅ローンの審査が進まないケースもあるため注意しましょう。
買主はフリーローンを検討できますが、住宅ローンより金利が高く、借入限度額が低い場合もあります。
そのほか、自己資金と少額融資を組み合わせる方法や、現金で購入できる方を対象にする方法もあります。
自治体の改修補助金なども確認し、資金計画と決済時期を早めに共有しておくことが大切です。

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空き家を個人売買で売却する手順と流れ

空き家を個人売買で売却する手順と流れ

ここまで個人売買の利点と注意点を解説しましたが、実際の売却に向けた手順もおさえておきましょう。
最後に、空き家を個人売買で売却する準備と流れについて解説していきます。

必要書類の確認と準備

まずは、権利証とも呼ばれる登記識別情報通知や登記済証が手元にあるか確認しましょう。
紛失している場合は、司法書士へ本人確認情報の作成を依頼するなど、別の手続きが必要です。
続いて、登記事項証明書で所有権や抵当権を確認し、固定資産評価証明書や公課証明書も準備します。
本人確認書類や印鑑登録証明書、公図のほか、建築確認済証や検査済証、設計図面が残っていれば併せて整理すると良いでしょう。
こうした資料は税金の清算や登記、物件状況の説明にも役立ち、手続きを進めやすくします。
境界測量に時間がかかる場合もあるため、売却活動を始める1から2か月前を目安に確認しておくと安心です。

相場調査と売出価格の決定

売出価格を決める際は、公的な不動産取引価格情報を確認し、同じ地域の成約事例を複数集めます。
面積や築年数、駅からの距離など条件の近い物件を比べると、価格差の理由を整理しやすくなるでしょう。
地価公示や都道府県地価調査は、地域全体の土地価格を把握する基礎的な目安として活用できます。
建物は築年数や構造、修繕履歴、管理状態を確認し、土地とは分けて現在の価値を考えることが大切です。
なお、木造住宅の法定耐用年数22年は減価償却の基準であり、その年数だけで市場価値が決まるわけではありません。
価格の根拠を資料にまとめれば、買主へ説明しやすく、反響に応じた見直しも進めやすくなります。

契約書の作成から引渡し

売買条件がまとまったら不動産売買契約書を作成し、売買代金や手付金、残代金の支払日などを明記します。
引渡し日や税金の清算方法、付帯設備の状態、契約不適合責任の範囲も、物件に合わせて具体的に定めましょう。
紙の契約書には売買金額に応じた収入印紙を貼付し、所定の方法で消印する必要があります。
ひな形を使う場合も物件固有の条件に合うか確認し、締結前に専門家へ確認を依頼すると安心です。
一般的には売買代金の5から10%程度を手付金として受け取り、2週間から1か月後を目安に決済へ進みます。
残代金の入金を確認して鍵を渡し、司法書士が所有権移転登記を申請すれば、一連の取引は完了です。

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まとめ

空き家を個人売買すると仲介手数料が不要になるため費用を削減でき、自分のペースで自由な販売活動をおこなって親族や知人へ売却しやすいのが魅力です。
一方で、契約不適合責任などの売買トラブルや価格設定の難しさで売れ残るリスクがあり、買主が住宅ローンを組めない場合もあるため注意が必要です。
売却を始める際は、1から2か月前から必要書類を準備して相場や価格を調べ、合意内容を明確にした契約書を作成してから引渡しに進むと安心でしょう。
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